「腰を反ると腰痛が出る」あなたへ
前回お話しした、非特異的腰痛の対処法をお伝えしていきます。
今回お伝えするのは「腰を反った時に腰痛が出る」方向けです。
まず、腰を反る時には体のどこに負担がかかっているのでしょう?
腰を反る時には「椎間関節(ついかんかんせつ)」という所に負担がかかります。
人の背骨を後ろから見た図ですが、ここが椎間関節です。
腰を反る時にこの関節は圧迫され、腰を前に曲げる時にはこの関節は開くようにできています。
なので、この関節が炎症を起こすと関節が圧迫される腰を反る動作をした時に腰痛が出現します。逆に関節が開く、腰を前に曲げた姿勢をとると腰痛が緩和する方が多いです。
また、人の背骨は横から見るとS字にカーブしています。
腰のカーブが強い、いわゆる反り腰の人は「立っている時」「うつ伏せ、仰向け、で寝ている時」にも腰に痛みやダルさが出ることも多々あります。
実は女性の場合妊娠中に反り腰が癖づくので、産後に上記の症状を訴える方は多いです。
この腰痛を「椎間関節性腰痛(ついかんかんせつせいようつう)」と言います。
通常、非特異的腰痛は診断がつかないものですが、厳密に痛めている部位を分類するとこれが最も多いと言われています。
これはあくまでも「特異的腰痛(背骨やその周囲の組織が壊れているもの)」ではないことが前提の話です。
逆に特異的腰痛で腰を反った時に、腰の痛みや脚のシビレが出るものの代表としては
などが挙げられます。
これらの疾患も今後ご紹介していきますね。
では、実際に椎間関節性腰痛の対処法として今回はウィリアムス体操をお伝えします
とても有名な腰痛体操です。いくつかの体操をまとめたものをウィリアムス体操というのですが今回はその中から抜粋・若干アレンジしたものをお伝えします。
①仰向けになり両手を伸ばして体を捻ります
背骨の関節とその周囲の筋肉を伸ばすことができます。
②仰向けになり片膝を抱え込みます
お尻の筋肉のストレッチと腰の反りを緩めるポジションを作ります。
椎間関節が開くポジションを作ることで、関節の圧を逃がして腰痛を緩和します。本来は両足を同時に抱え込むのですが、「椎間板(ついかんばん)」への負担が大きいので今回は片足ずつにしました。
③片膝をついて股関節を前後に開きます
この時に腰が反ってはいけません。
太ももの前側の筋肉や股関節の前側のストレッチになります。
実は腰のカーブが強い人は股関節の前側の筋肉が固くなってしまっていることが多いので、股関節の前側を伸ばすと腰のカーブが緩くなって腰痛が緩和する人は多いです。
この時に骨盤が前に倒れると腰が反ってしまうので痛みが悪化しやすいです。
これらの体操は腰を反った時に出る腰痛の対処法として効果抜群です。
ただし、この体操をして腰の痛みや違和感が強くなるようでしたら中止しましょう。
まとめ
反り腰の人は椎間関節に負担がかかりやすい。
椎間関節性腰痛にはウィリアムス体操が効果的。
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